「ッマスター!」彼にしては珍しく大声で、私を呼ぶ。嬉しさと驚きで振り向いてみれば全力で走っているのか顔が少し赤いレンがいた。走りの勢いを利用して思いっきり私に飛びついてきた(び、び、びびっくりした)
勢いが強すぎて背中から後ろに倒れてしまった。・・・・・けっこう痛い、いやかなり痛い。でもなかなか私と話をしてくれないレンが、こう、スキンシップまでしてくれたのが嬉しくて嬉しくて痛みなんか吹き飛びそうだ。
「どうしたの?」私の上に乗っているレンの髪を優しく撫でる。細くてさらさらした髪が指をすり抜ける。「俺のことすきって言って!!」「は?」いいから!!なんて言いながら顔をより真っ赤にしながらレンは言った。
「それとぎゅって抱きしめてっ手もつないでっずっと離しちゃ嫌だっ」「え?ちょっと、レン?」「俺マスターが一番すき!!!だから兄さんにも姉さんにもリンにもマスターはあげない!!」
私の首に腕を回して抱きつくとそこから動かなくなった。(これって・・・・)「・・・・・告白?」「そうだよっ」むきになったような声で言うとぷいっと顔を背けてしまった。
「あーもうっレンってばかわいいなぁ」ぐりぐりと頬を摺り寄せると「子ども扱いしないでよ」「ちょっマスター!」なんて聞こえてくる、もう可愛くて仕方が無い。

「私もレンが好きだよ」「じゃあ言ってよ!はやくいますぐ!!」「じゃあ私も言うね」「なに?」
ぽそぽそとレンに囁く
そしたら目を丸くして、今度は耳まで赤くして、口なんか金魚みたいにぱくぱくしてしまった。


「名前で呼んで?」

 





















お題より







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